ライフシフト 100年時代の人材戦略

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とてもいい!良書!

この本を読んで何か行動に移すとすれば

少しでも認知されるようアウトプットすること。

 

〜内容〜

間違いなく長寿化していく日本、これまで通りの生き方をして大丈夫なのか?

 

100年前に生まれた人が100歳まで生きる確率1%に対し

今生まれた人が100歳まで生きる確率は50%超える

まず間違いなく長寿化が進んでおり

長寿化の核心は増えた時間をどう利用していくか?

正しく利用して恩恵にするか?対策を怠り厄災にするのか?

 

現在の対策法、考え方は働く期間を長くするか少ない資金で老後を妥協するかの2択

これでは恩恵にすることができない。

 

ではどうすればいいのか?

従来の3ステージ(教育、仕事、引退)からマルチステージへの移行が避けては通れないという。

マルチステージとは生涯キャリアを積み、転身を繰り返す人生のこと。

 

従来は知識を大学までに積み、企業に入り、短い老後を過ごす。

これで生産性は保たれ、事足りてきた。

さらにはお手本となるロールモデルが数多く存在するため将来について深く考えることなかった。

 

ただAIが登場してきた今日の労働市場では

就労中に長期間の中断を挟み、スキルの学び直し、再習得をしないと生産性を保てなくなる

しかしそんなロールモデルは希少なことから周りの理解も得がたい。

 

難易度は高いかもしれないが

そんなマルチステージがもたらす影響として

余暇時間をレクリエーション(娯楽)からリ・クリエーション(再創造)に充てることも増え、柔軟に取り組む姿勢が目立つようになり

浸透すればエイジ(年齢)とステージ(役職)の隔離がなくなるため

若者の柔軟性と好奇心、高齢者の知識と洞察力が混ざりやすくなり刺激的な環境を体験できる。

 

マルチステージへ移行するためには

有形資産(簡単にお金のこと)と無形資産(簡単に人脈のこと)

ここのバランスが取れないことには長期間仕事を中断することもできなければ、新たな分野のスキルの学び直しもできない。

 

そして夫婦でマルチステージを形成していくためにはパートナーそれぞれが計画しマネジメントしなければならない

共働きであれば有形資産においては問題はないだろう

ただ現状では有形資産にばかり議論が集中しすぎている(年金老後の蓄え住宅ローンなど)が

バランスを取るためには余暇時間の使い方パートナー同士の深い関わりあいなど無形資産についてもっと話し合い、計画するべきだ。

 

 

ここまで個人の意識を変革しても課題は山積みにある。

企業、政府といった社会の認識だ。

 

マルチステージへ移行するためにはパイオニアへの評価、企業や政府といった社会の後押しが必須になってくる。

 

企業は運用のしやすさから画一性を好むため、

マルチステージを嫌う。

政府の関心も従来の3ステージを前提とした上で引退後に重点を置いている。

将来の国家財政を軽く見すぎていて

深刻さを国民に伝えられるずにいるという。

 

その大きな原因の1つに人間の短期志向がある

今、投資→結果がでるのは遠い将来。

ここに日本人は抵抗があり対策が具体化しない。

もちろんマルチステージへの移行をするということは一人一人の好み、環境によって多様性を生むのでどう変化させていけばいいかというコンセンサス(意見の合致)に達していないということもあるが

免れない事実に対して真摯に向き合い対策をしないことには企業は置いてけぼりという脅威にさらされ政府は新興国へのお手本となることが出来ずに終わってしまう。

今後も平均寿命は伸び続け100歳を超え120歳まで到達するという、それ以降は減速するものの100年ライフは確実なものとなっていく。。。